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万年筆の奥の奥

2018.06.08.16:46

万年筆を中心とした内容の雑誌に「趣味の文具箱」という雑誌があります。まあ、知らない方が読まれたら???な感じのまあまあマニアックな雑誌なのですが、万年筆ユーザーにとっては基本中の基本の雑誌で、きっと知らない人はいないのではないでしょうか。私も創刊以来、全号を所有していて、一応、今の万年筆の流れみたいなものはその雑誌などを通じて知りえているつもりです。

今回の最新号は「流儀」と題して、使い方、洗い方、選び方などなどが細かく書かれています。そこを読むだけでも万年筆を知らない方はクラクラしちゃうかもしれませんね。その流儀の中で、珍しく、職人さんの「流儀」が掲載されていました。それはそれで画期的だと思った反面、素人が無茶をしないかなという危惧(危惧というか、素人が手出してえらい目あうんちゃーーう?みたいなムズムズした感覚)も持っています。

僕は万年筆をお商売とされている方より長く万年筆に接していたりすることもあります。もちろん、ご高齢のレジェントには敵わないけれど、中学生からシェーファーやパーカーと言った万年筆を使っていた関係で、ちょっとした店主よりかは知識はないけれど、万年筆と歩んだ時間はまだ長いと思っています。

でも、絶対にペン先はいじらないし、人様にもあまり貸さないし、人様の万年筆を書かせてもらう事もしません。万年筆のペン先は万年筆の扉の奥の奥だと僕は思っていて、知ったかぶりでいきって触るとえらい目にあると思っています。

前にも書きましたが、世の中には多くのペン先調整師がいらっしゃって、幸い、良くしてくださる方が神戸元町にいらっしゃいますので、僕の万年筆たちは幸せだと思います。僕もまた幸せな万年筆ユーザーなわけです。その反面、中には調整される方の好みにしか調整してくれず、「まあ、この方が書きやすいからこれで使って」みたいに目線も合わせず邪見にされたこともあります。その調整された万年筆はその後、一度も使われる事なく、押し入れの隅にあるか委託に出されてもう手元にはありません。そうしたちょっとした配慮のなさというか押しつけで大事な万年筆から愛着が抜け、単なる使いにくい工業製品と化してしまう事も調整する方々には知って欲しいと思います。

ガリガリ言う感じが好き
少し引っ掛かる方が書きやすい
インクがあまり出ない方が良い
インクはいっぱい出てほしい
角ばった字は嫌だ
抵抗なく書けるようにしてほしい

などなどユーザーのリクエストは様々です。それを「いや、これが良いから、これで使って」なんて言われたくないし、言う権利もないと思います。そのはき違えが続くと万年筆の文化は変な方向へ行き、廃れていくと思っています。

ゆっくりと万年筆は認知され、若いユーザーも増えてきました。それを支えるお店の方、そして奥の奥であるペン先を調整するプロの方々は是非、ユーザーに寄り添った形での販売や調整をしてほしいと僕はいつも思っています。


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