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未熟さゆえ

2018.09.14.20:30

僕は過去に一度だけ、担当医を小野から変えて欲しいと患者さんのご家族から言われたことがあります。かなり真剣に熱心に対応したつもりでしたが、若い自分の濃い熱意は、ある意味、空回りし、要は押し付けに聞こえたんだと思っています。かなりの枚数の紙に万年筆で色々書いて、検査の写真のABC含め、画像を見ながらご説明しました。が、あの時の病状説明時のご家族の不満げな顔は今でもたまによぎります。当時から分かりやすい説明をと心掛けていましたが、医療の世界で説明がいかに大切か、いかに難しいかを思い知らされたシーンでした。

今からもう10年以上前の事だけれど、先輩医師に担当医が変わり、そして数日後に患者さんは亡くなりました。喧嘩別れしたご家族ではなかったので、最後はこんな僕に頭を下げてくれました。逆に心苦しかったなーごめんなさい、未熟さゆえだ。

内科の世界は外科とは違い、話す内容や話し方、仕草、表情も治療に影響します。外科もそうでしょうが、メスを持たない分、内科はよりこれらの事が大切となります。内科も今やカテーテルやら内視鏡などテクニックの世界になりつつありますが、患者さんやご家族は内科は内科、外科は外科と思っていると僕は思う。それらを当時の僕は分からなかった。ただ、真実を伝え、今の状況を医師として冷静に分析し、ご家族に治療可能か無理かを伝えたらいい、そう思っていました。

でも、今、思います。患者さんを取り巻く環境は皆違います。だから、個々にカスタマイズしないといけない。医学では当たり前な事をそのままご家族にお伝えしてもあまり響かない。逆効果にもなり得ます。そこが内科医のみならず、医師の醍醐味なんだと僕は思う。たまには真面目なお話です。

医師はもちろん医学を一生学ばないといけない。それと同時に人対人のお仕事として、人様の命を預かる者として、より人間力をつけていきたいと思っています。

僕はこれからどんな医師になっていくのだろうか、実はまだまだ道半ば、楽しみ半分、実は、、半分不安です。

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